前回の続きです。
ホテル美やまさんで日帰り入浴を堪能したあと、当初は先に立ち寄る予定だったけど、日帰り入浴受付は
12時以降ということで後回しにしてしまった、新木鉱泉旅館さんに行きました。
こちらの「鉱泉」とは定義的には「温泉」を意味しますが、良質な高アルカリ性「冷鉱泉」が多い秩父の
なかでも、以前から「秩父七湯」と云われ続けてきました。
※ 秩父七湯とは・・・「新木鉱泉」「鳩の湯温泉」「柴原温泉」「白久温泉」(以上「温泉法」に該当する
温泉)で、残りの「千鹿谷鉱泉」は現在の「温泉法」には該当しません・・・
あとの2湯「梁場の湯」「大指の湯」は現存しません。
温泉の歴史は、文政10年に初代おきくさんが鎮守の森(恒持神社)のお導きで発見したのが、この「御代の湯」だったとのことです。
近隣の人々に入浴させたところ万病に効くと、たちまち評判が伝わり以来、現在まで多くの人々に親しまれて
きたとのです。
★以降「温泉」と「鉱泉」の意味合いの微妙な違いについての、オタク的な難しい表現が多い文章になる
ことと思われますので・・・ご興味の無い方はスルーなさってください★
「温泉」には「温泉法」で定められた定義があります。
「温泉」とは、地中から湧出する温水・鉱水および水蒸気その他ガス(炭化水素を主成分とする天然ガスを
除く)で、「別表」に掲げる「温泉」または物質を有するものをいいます。
「別表」に掲げている条件は下記の2つです。
① 源泉温度が25℃以上であること。(それ以下は「冷鉱泉」で加温すれば「温泉」です)
② 「溶存物質の総量」「リチウムイオン」「水素イオン」「フッ素イオン」「メタけい酸」
「メタほう酸」など・・・含有成分に関する19の成分の特定の条件のうち、1つ以上、それぞれの
規定値に達しているもの。
このことからも、新木鉱泉旅館さんのHPに載っている温泉分析表によると・・・
一定の基準をクリアした成分の濃い「療養泉」(例えば、ナトリウム-塩化物温泉など)ではないけれど・・・
①の温度は14.8℃で「冷鉱泉」で、②の含有成分は「硫化水素イオン」が6.1mg / kgと規定値をクリアして
いるので、れっきとした「温泉法」に適合する「温泉」となります。
ゆえに「新木温泉旅館」さんと名乗っても何らおかしくないと思うのですが、「温泉法」が制定された
昭和23年以前は②が制定されていないことにより、成分の濃い「療養泉」ではないものは全て「鉱泉」と
みなされていたので、昔からの名誉ある「秩父七湯」の名残りで、現在でも変更することなく守り続けて
いられるのでしょう・・・
ただ「鉱泉」と呼ばれるものの中には、以上2つの条件をクリアしていない「温泉」になりきれないものが
ありますが・・・
同じ条件でも成分はごく薄いのに、ただ温度が25℃以上というだけで、れっきとした泉質名の付く
「単純温泉」(pH値;7.5以下のもの)よりも加温すると、これよりも良い泉質になる「温泉」になれない
「鉱泉」(pH値;9.0以上の高アルカリ・成分もギリギリ達することができないようなもの)が存在します。
秩父の数ある「鉱泉」でも・・・普通の地下水・水道水の「沸かし湯」よりは、pH値も高く(高アルカリ性)
数倍以上のイオン量を含有していますが、残念ながら僅かに規定値をクリア出来ないので・・・
「温泉法」的には「沸かし湯」同然の扱いになってしまう「千鹿谷鉱泉」「丸山鉱泉」などがその例です。
長くなってしまってすみません・・・
スルーしていただいた方はココからご覧いただけると嬉しいです(^^;;;;;
ホテル美やまさんで「美やま温泉」を始終、またもや貸切状態で堪能したあとは・・・
徒歩5分ほどで新木鉱泉旅館さんに戻ってきました(*^ω^*)
先程、通過した「動物病院&鍼灸院」さんの風情溢れる垣根沿いに歩きます^^
もう可愛いミケネコちゃんはどっかに行っちゃってました(><)
「山田鉱泉」さんの跡地 立派な露天風呂があったのに最近、廃業されたようです・・・
「横瀬橋」を渡ってすぐに左折して先程新木鉱泉旅館さんの若い男性スタッフさんに
教えていただいた、かなりラクな近道を行きます~~(≧▽≦)
お宿の横手に出て来ました!!✧
風情溢れる外観です!!
玄関を入ると・・・ますます風情溢れています(*≧▽≦*)
玄関から右に行くと大浴場です♨
一旦、外に出る形で屋根続きの別棟の大浴場に行きます・・・
こちらで靴を脱ぎますが趣のある内装です^^
入口横にある休憩室
露天風呂に先客がいらしたので・・・脱衣室からガラス越しに撮った内湯(^^;;
正面の湧出口には逆光で見えませんが・・・観音様が鎮座していらっしゃいました!!
「冷鉱泉」の源泉水風呂 蛇口をひねると出てきます(*≧▽≦*)
先客の方々が気を使って譲ってくださって貸切状態になった露天風呂(*≧▽≦*)♨
気遣い抜群の超絶お優しい貴女方のおかげで時間が無いながら思いっきり堪能できました<m(_ _*)m>
陶器の小浴槽もあります(*^^*)
檜の丸型露天風呂に比べると、かなり小さい1人用です^^
自分が出て少しすると・・・彼女たちは再び、露天風呂に戻られました・・・ホントにお邪魔しました!!
この風情溢れる庭園を眺めながらの湯浴み&語らい、ごゆっくりされていたようです✧^^
泉質;単純硫黄冷鉱泉 低張性アルカリ性冷鉱泉 pH値; 9.4
泉温; 14.8℃ 湧出量; 8.5リットル / 分(自然湧出)
無色透明・微甘味(温泉分析表は無味)・硫黄臭
感覚的にはヌルヌルした肌触りの「美肌の湯」✧
効能;神経痛・筋肉痛・関節痛・慢性消化器病・打ち身・くじき・五十肩・運動麻痺・疲労回復などの
一般適応症のほか
慢性皮膚病・慢性婦人病・切り傷・動脈硬化症・高血圧症など
西武バス「金昌寺バス停」までの風情ある小路^^
金昌寺バス停~西武秩父駅へ・・・向こうに見える個人宅の外塀が、これまた趣きあり過ぎ(≧▽≦*)
埼玉県秩父市山田 1538
TEL; 0494-23-2641
日帰り入浴営業時間; 12:00~21:00
料金; 大人・900円
小人・450円
貸切風呂も別料金(1時間・3,150円)で利用できます
個室(3時間・12~19時の間 / 1人・入浴料税サ込)8畳; 2,300円
12畳; 2,800円
交通; 西武秩父駅~西武バス皆野駅行き約15分・金昌寺バス停~徒歩約5分
* 撮影日; 2014年3月4日 *